日本財団 図書館


 

16 魅力のないチラシが雑然と置いてある
17 何年も前の掲示物がそのままにしてある
18 図書がカビ臭い
19 職員の仲が悪い
20 あっても使わせてくれない
21 電話の応対の基本ができていない
■魅力ある職員集団で
学校教育を一軍とすると社会教育は二軍なのだろうか。学校教育を補完するために社会教育は存在するのだろうか。学校教育の場で評価を得られなかった者を再教育する場なのだろうか。配置換えで社会教育関係の職員になると出世街道から外れたとか嘆く人がいる。給料がダウンした。管理職手当がつかなくなった。いろいろな声が聞こえてくるし、姿を見る。待遇等の関係は早急に改善をしないといけない課題である。が、業務を通して生涯の財産を蓄えていると思って間違いない。

 

(1)継続できることを日課に
施設は運営に携わる人間集団で評価が分かれる。職員の学習と意志や姿勢・集団としての人間関係が大切であろう。一生の職場である人も、3年間の仕事になる人も目的意識を明確に持ち、創造的な業務を遂行することを心がけることが大切である。少なくとも1年単位の目的を明確にして日々の仕事に取り組まないとつまずくもとになる。担当する仕事の上での目標は明確に掲げることができても、そこで生きる意欲を継続させる目標が希薄な場合が問題である。重荷にならないで容易にできることを日課とすることであろう。

 

(2)創造する感性を
他に楽しみはないのかと言うほど仕事ばっかりしているが魅力ある人間もいないことはない。しかし、稀にである。こういう人は時間の活用が上手でどこかで自己開発に勤しんでいると推察する。ボランティアの交流会や社会教育関係団体の集まりに顔を出すと二度と再び会いたくないご仁に出会う。共通しているのは、「人の話を聞かない」「自分だけは正しい」「役職をたくさん持っている」「おまえは誰だ、俺を知らないのかという姿で対応する」等々、枯れ木のような心にぶつかる。機会あるごとに、後輩に道をと語ることにしている。仕事を離れ、興味・関心のあることに打ち込む。優れた芸術に接する。人や自然と接する。知縁づくりのすすめである。潤された心身が愛される仕事を創造するはずである。

 

(3)異質さの導入を
人を引き付けるような仕事は同質の集団では限りがある。所長をはじめ、職員に民間人を起用するとか、施設運営の心臓の部分までボランティアを導入する覚悟が必要である。社会教育施設にボランティアを導入しようとすると専門職員の領域だからとても一般の人には無理ですという声が上がる。意欲のあるボランティアは、どのような領域であろうと征服してしまうものであろう。21世紀の行政課題をアメニティの実現を図ることと考える時、成熟した社会における学習課題のひとつは共育や共生をテーマにした経営であり、学習機会の提供である。開かれた施設として内を開く努力が求められる。

 

 

 

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